米家電量販店大手ベストバイ元会長兼CEOのユベール・ジョリー氏米家電量販店大手ベストバイ元会長兼CEOのユベール・ジョリー氏 写真提供:Best Buy

苦境に陥った米家電量販店大手ベストバイを立て直した元CEOのユベール・ジョリー氏。同氏が実践した「人とパーパスを大切にするリーダーシップ」は、ハーバードの学生にも強く共感されている。大量解雇が当たり前の米国で、ジョリー氏はどうやって人員整理を極力行わず、ベストバイを再建したのか。後編ではその具体的手法を語った。(聞き手/作家・コンサルタント 佐藤智恵)

>>前編『アマゾン台頭で瀕死のベストバイを再建!元CEOに聞く「社員をクビにしない」を貫いた理由』から読む

ハーバードの学生も大注目
米ベストバイの再建物語

佐藤智恵(以下、佐藤) 米家電量販店大手ベストバイのCEO退任後、ハーバードビジネススクールの上級講師に転身されましたが、現在は主にどのような講座を担当しているのでしょうか。

ユベール・ジョリー(以下、ジョリー) 私が現在、教えているのはリーダーシップとパーパス経営です。MBAプログラムでは新しい必修講座「企業の社会的目的」、エグゼクティブプログラムではCEOや役員向けの講座を担当しています。

 授業ではさまざまな事例を取り上げていますが、中でも楽しいのがベストバイの事例を教えるときです。というのも、教材の主人公が自ら教えることになるからです(笑)。

「アマゾンの台頭で瀕死の状況にあった会社を、役員と現場の従業員が一丸となって立て直した物語」は、毎回、学生たちに強烈な印象を残しているようです。

佐藤 ハーバードビジネススクールでは必修授業に「企業の社会的目的」が新設されるなど、「パーパスを大切にするリーダーシップ」が注目されていますが、学生は新しい形のリーダーシップについてどのような反応を示していますか。