inのコアイメージ、空間の中!

 前置詞のinは「空間の中」のイメージ。atがピンポイントの場所や時間なのに対し、inはある程度幅のある場所や時間を表します。in the morningなら「午前中に」と朝から昼までの数時間。時間や場所の「範囲内」だけでなく、「(服を)着る」、「(集団に)参加して」などのニュアンスもあります。

(1)「場所」のin

The apples are in the basket. リンゴはかごの中にある。

in the basket「かごの中」のように、空間の中にあることを表すのがin

 in the room「部屋の中に」、in Tokyo「東京で」、in the world「世界で」など、小さな場所から大きな空間まで、さまざまな「範囲の中にあること」を表現できます。

(2)時間のin

I was born in 2001. 私は2001年に生まれた。

 inはある程度、幅のある時間を指す時に使います。in 2001なら「~年に」と2001年のどこか、in July「7月に」なら7月のいつか、in the afternoon「午後に」ならお昼から夕方までの間、in an hour「1時間で」なら1時間のうちに。大体の時間を表せます。

(3)「状態」のin

I’m in trouble. 困っています。

 inの「空間の中」のイメージは、「状態や状況の中」にも使えます。

 be in troubleなら「トラブルの中にいる」→「困っている」、fall in loveなら「恋に落ちる」→「恋愛中」。fall in loveの「恋という状況の中にいるイメージ」こそ、状態のinをよく表しています!

(4)「身につける」のin

I saw Men in Black. 黒服の男たちを見た。

 映画「Men in Black」のinがこれ。inには「~を身につけて」という意味もあり、in black「黒服を着た」、in uniform「ユニフォームを着た」、in a coat「コートを着た」などいろいろ応用できます!

toのコアイメージ、目標に向かって突き進む矢印!

 toといえば「~へ」、まさに矢印マークを思い浮かべるといいでしょう。

 矢印の向かう先が、toが指し示す方向・場所・時間です。

「~まで」と、目的地や、目的そのものも表します。

(1)「方向・場所」のto

I go to school every day. 私は毎日学校へ行きます。

 go to ...「~へ行く」のtoは「学校」という方向・場所・目的地を表します。Turn to the right. で「右折して」となるように、動詞とセットで使うことで、動作の進む方向を示します。goやtravel、walkといった「移動に関係する動詞」と使うことが多いです。

(2)「時間」のto

It’s five minutes to twelve. 12時まであと5分だ。

 11時55分ということです。to twelveは、目的であり進む方向である「12時」を指しています。from A to Bで「AからBまで」、from Monday to Fridayは「月曜から金曜まで」、from morning to nightなら「朝から夜まで」。fromがスタート地点を、toが「~まで」と進んだ先の目的地を表すのがよくわかります。

(3)「目的」のto

I go to work every day. 私は毎日仕事に行く。

 toのあとに続く名詞が目的そのものを表すことも。go to work「働きに行く」→「仕事に行く」、go to school「学校に行く」→「通学する」、go to bed「ベッドに行く」→「寝る」など、toの目指すものがそのまま目的となります。

(4)「対象」を表すto

Can I speak to the doctor, please? 医者と話すことはできますか?

 speak to ...が「~と話す」となるように、toが動作の対象を表します。

 talk to ...「~と話す」、write to ...「~に手紙を書く」、listen to...「~を聞く」など、toのあとには「~に」「~と」「~を」にあたる言葉が入ります。