子どものころに戻って、自分なりのワクワクを発見してください。
会話がない、感謝がない…
「熟年離婚」を回避するコツ
近年、「熟年離婚」が増えているとよく聞きます。
おもな理由は、「相手が自宅にいることがストレス」「会話がない」「スキンシップがない」「思いやりがない」などだそうです。
若い夫婦とは違い、浮気・不倫や、DV(ドメスティック・バイオレンス)が理由になることは少ないそうです。
私は、熟年離婚も「老後をやめる」ことで解決するのではないかと思っています。
まず「相手が自宅にいることがストレス」という理由ですが、どちらか一方でも仕事やボランティアをしていれば、たちまち解決する話です。ほどよい距離感が生まれ、ストレスなく生活することができるでしょう。
「会話がない」という理由も、年がら年中、家で顔を突き合わせていたら話題がなくなるのも当然です。どんどん外に出て、毎日ワクワクして過ごしていれば、今日はこんなことをした、こんなことがあったと、話題はいくらでも生まれます。
こうしておたがいの関係がよくなり、精神的な余裕も生まれてくれば、「スキンシップがない」「思いやりがない」という残りの理由も、自然と解消に向かうはずです。
熟年夫婦がうまくいくコツは、「ほどよい距離感」です。若いカップルのように、年がら年中、ベタベタする必要はありません。それよりも、いい意味で「家族」になることが大切です。
もし若いカップルのような胸がときめく関係だったら、交感神経が高まりすぎて、リラックスすることができません。そんな生活が続いたら睡眠の質も下がり、コンディションも悪くなるでしょう。
熟年夫婦にとっては、気を遣わず、落ち着くことのできる関係を目指すことが大事なのです。
そんな生活の中でも、感謝を伝えることは忘れないようにしてください。ちょっとしたことでも当たり前と思わずに、「ありがとう」を必ず言う。それだけでも、夫婦関係はよくなります。
緩和医療医の大津秀一さんは、死ぬときに後悔することの一つに「愛する人にありがとうと伝えなかったこと」を挙げています。