ひとり終活大全#9Photo:PIXTA

配偶者に先立たれ、残されたパートナーには多数の死後の手続きが押し寄せる。悲しみに暮れる間もなく期限が迫り、忙殺される。特集『ひとり終活大全』(全24回)の#9は、保険や銀行口座、不動産など、おふたりさまのうちに始めたい16の手続きをまとめた。今から、できる準備を進めておこう。(ダイヤモンド編集部)

「週刊ダイヤモンド」2022年7月16日・23日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

葬儀の準備や相続の手続きなどが怒濤のよう
多大な労力がかかる配偶者の死後の手続き

「頑固で自分が死ぬことは考えたくなかったのでしょうね。心配だから話し合いたいと何度も伝えたのに。本当に大変でした」

 こう振り返るのは、埼玉県に住む大野祥子さん(仮名)だ。数年前に夫をみとり、悲しむ余裕もないまま、葬儀の準備や相続の手続きなどが怒濤のように押し寄せた。

 特に大変だったのが、夫の財産がどれだけあるか把握する作業だ。複数の銀行口座や不動産、保険、株式、借金……。限られた時間の中で、次から次へと知らない財産が判明し、多大な労力がかかってしまった。「財産目録を作っておきたかった」と大野さんは嘆息する。

 残されたパートナーに負担をかけないためにも、そのときに備えて、おふたりさまのうちから準備できることはしておこう。

 次ぺージでは、保険や銀行口座、不動産など、おふたりさまのうちに始めたい16の手続きとチェックポイントを紹介する。