なぜ「一流」は、クイズをたしなむのか?

 なぜ、世界の「エリート」と呼ばれるような人たちは、論理的思考問題をたしなんでいるのでしょう。
 それは、ただクイズ好きなのではなく、それが現代に必要な「最強のスキル」を鍛えてくれるからなのだと思います。

 先ほど、論理的思考問題は「考える力」があれば解けるとお伝えしました。
 実際、正解を導くために必要な情報はすべて問題文に含まれています。

 ですがときには、与えられた情報から別の事実を見抜いたり、先入観を疑って考えたりしないと解けない問題もあります。
 つまり直感で判断するのではなく、「ちゃんと考える」ことで解けるのです。

現代における「頭のいい人」とは?

 人が知らないことを知っていたり、勉強ができたりすることも、たしかに素晴らしいことです。
 ですがいまの時代は日々、新たな問題が現れ、過去に学んだことや身につけた知識はすぐに役立たなくなります。

 そんな時代に必要なのは、直面したことのない複雑な問題に対して、直感や常識に流されず、状況を冷静に分析して、論理的に正しい判断を導ける「ちゃんと考える力」です。
 そういった力のある人こそ、現代における「頭のいい人」だと呼べるでしょう。

 その「ちゃんと考える力」のみが問われるのが「論理的思考問題」です。
 だから多くのエリートたちは、

 最高の知的トレーニングとして論理的思考問題をたしなんでいるのです。

 学力が高いからといって「ちゃんと考える力」があるとは限りません。
 裏を返せば、その力を高めることで、エリートたちにも勝てるということです。

(本稿は、『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』から一部抜粋した内容です。

野村裕之(のむら・ひろゆき)
都内上場企業のWebマーケター
論理的思考問題を紹介する国内有数のブログ「明日は未来だ!」運営者。ブログの最高月間PVは70万超。解説のわかりやすさに定評があり、多くの企業、教育機関、テレビ局などから「ブログの内容を使わせてほしい」と連絡を受ける。29歳までフリーター生活をしていたが、同ブログがきっかけとなり広告代理店に入社。論理的思考問題で培った思考力を駆使してWebマーケティングを展開し、1日のWeb広告収入として当時は前例のなかった粗利1,500万円を達成するなど活躍。3年間で個人利益1億円を上げた後、フリーランスとなり、企業のデジタル集客、市場分析、ターゲット設定、広告の制作や運用、セミナー主催など、マーケティング全般を支援する。2023年に現在の会社に入社。Webマーケティングに加えて新規事業開発にも携わりながら、成果を出している。本書が初の著書となる。