小西:iPhoneの発売も、市場の流れを大きく変えたインパクトがありましたね。
菅:さまざまなお客さまのニーズにミートしたスマートフォンのライン
ナップを始め、フィーチャーフォンに至るまで「選べる自由」ということで、家族全員で使っていただけることを意識しました。
変わらない「auらしさ」と、ブランド再強化に向けて
小西:通信サービスは競争や変化の非常に激しい業界ですが、こうした中で変わらない「auらしさ」として大切にしているのは、どのようなことでしょうか。
菅:そうですね。auはもともと「あう(合う/会う)」とかaccess to youなどといった意味を込めて創られたブランドであり、開始当初からお客様に一番近い存在であることを目指してきました。
身近でフレンドリーと言われますが、規模やシェア以上にお客様にとってNO.1のブランドになることを重視しています。
小西:実際に、2012年度はJ.Dパワーの顧客満足度調査NO.1に返り咲いたのをはじめ、主要なCS評価でも一番の評価を獲得していますね。解約率の低さやMNP純増でもトップを続けていることは、顧客志向の追求の成果といえると思います。
お客様支持を回復した要因や、取り組みはどのようなものでしょうか。
菅:こうしたことは一朝一夕にはいかないのが事実です。適切なネットワークに快適に接続する技術(EV-DO Advanced)や接続エリア改善(改善のご要望をいただいて24時間以内にご連絡)の取り組みにしても、お客様の要求にお応えする努力を地道に積み重ねてきています。また、端末やネットワーク、コンテンツや料金サービスなどの総合力・バランスのよさもauらしさであり、その点が評価されているのではないでしょうか。
もちろん、その一方で、われわれはもっとお客さまが期待される以上の価値、革新性やワクワク感を高めていく必要があると認識しています。お客様にもっと驚きや、もっと感動を与えていくようなブランドにならないといけないと思っています。
小西:確かにかつてのauも、携帯電話で音楽を聞くスタイルや、革新的なデザイン端末の提案など、ワクワクする新しい「ケータイ文化」を創りだしてきました。
その意味で、2012年冬から開始した、auブランドキャンペーン「驚きを、常識に」は、ワクワクするauを久しぶりに感じさせたコミュニケーションですね。