携帯電話の利用料金明細をチェックすると見えてくる“削れる”部分
日本の3大携帯キャリアといえば、NTTドコモ[以下、docomo]、KDDI[以下、au]、ソフトバンク[以下、softbank]。この3社の携帯回線を利用している人がほとんどだと思うが、気がつくと結構な額の携帯電話代を毎月支払っている……そんな利用者は多いのでは。料金が1万円を超えるなど高額な人の特徴について、携帯電話ジャーナリストの三上洋氏はこう語る。
「最初に契約したプランから全く変えていない利用者は損をしている可能性が高いですね。今はdocomo、au、SoftBank各社のHPに自分のおよその通話分数を入力すると、どのプランが適正かを照会してくれるサービスがあるので、まずは自分の携帯料金プランを見直しましょう」
また、通話時間が長めの人であれば、思い切ってWILLCOM(ウィルコム)にするという選択肢もアリだという。
「WILLCOM(ウィルコム)のプラン『誰でも割』は、月額2480円で他社携帯でも固定電話でも10分/500回までであれば通話無料。数分程度の短い電話を頻繁に掛けるという人にマッチするお得プランとなっているんです」
ケータイは2台持ちがこれからの基本!?
月額の基本料だけで6000円以上という人は特に再検討が必要だと三上氏。
「実は各社の料金プランを見比べるとわかるんですが、どのキャリアでも通話に特化したプランと通信に特化したプランに分けられているんですよ。1つの契約(1台の携帯)で双方のうま味を引き出すことはできないので、結果的に料金が割高になってしまいます」
docomoの場合、無料通話が約142分付いた『タイプMバリュー』(月額2625円/この金額は2年の継続契約で割引になる『ひとりでも割50』に加入していることが条件)を選択し、パケット通信使い放題の『パケ・ホーダイ フラット』(月額5460円)を申し込んだ場合、それだけで8000円超。ここにiモードの使用料などを含めると月額9000円近くになる。
毎月9000円から概算すると年間10万8000円。家計の支出全体から見てもかなりの出費なのは自明の理。
しかし今回、三上氏が教えてくれる裏ワザを使えば、その月々の出費をかなり節約できるというのだ。それはズバリ、携帯の2台持ち!
「最近流行り始めたテクニックなんですが、パケット通信し放題で、月額の基本料を1980円~に抑えるという方法があるんです。通話専用にしたガラケー(従来の携帯電話)と、WEBやメールなどのパケット通信を行う専用のスマホ(スマートフォン)の2台持ちにして、完全に使い分けるという方法。
2台持ちにすると余計に月々の料金が掛かりそうと思うかもしれませんが、実は携帯料金の抜本的な見直しをすることが可能になるんです。このテクニックの料金大幅節約の重要ポイントは、スマホに新たに別のSIMカードを挿し直すことにあります」
SIMカードの差し替えで、通話と通信2台の携帯を持つ
SIMカードとは、電話番号を特定するための固有のID番号が記録されたICカードのこと。そのICカードの認証を行うことで、ガラケーやスマホの通信をできるようにするいわば心臓のようなアイテムだ。
「docomo、au、SoftBank、どの会社の携帯電話を利用しても、契約時にSIMカードは挿入された状態で手渡されます。ですがこのテクニックでは、その元々入っていたSIMカードの代わりに、別途で購入できるSIMカードを挿して節約するというものなんです。
今はヨドバシカメラやイオンなどでは、日本通信SIMカードのみの販売をしています。docomo、au、SoftBankとは無関係のSIMカードになるんですが、それらのSIMカードを購入していただき、使用できるスマホに挿し替えれば準備完了です」

つまりスマホに関してはdocomoなどの大手キャリアの契約は解除し、新規で購入したSIMカードの契約で使用していくということ。
ただし全てのスマホに差し替えられるわけではなく、“SIMロック解除可能”となっているスマホのみ、SIMカードを差し替えて利用可能だという。
残念ながらauのスマホは全て“SIMロック解除可能”ではないのだが、docomoの現行機種は『Xperia』や『GALAXY』といった人気シリーズを含めた全機種が“SIMロック解除可能”で、SoftBankのスマホの一部にも“SIMロック解除可能”のものがある。
ちなみにどのスマホが“SIMロック解除可能”となっているかは、SIMカードの販売業者とdocomo、SoftBankのHPから確認できる。
「初期費用は大体1万3000円~1万6000円と言ったところ(表1参照)。また、ヨドバシカメラやイオンなどでSIMカードが使える“SIMロック解除可能”なスマホを手に入れる 必要もありますので、少々面倒臭い手続きもあります。しかし1万6000程度なら半年も経たないうちに元を取り返せる計算ですから、多少の手間を掛けて でも契約を見直す価値は大いにありますよ」
特に月額の基本料金が6000円を超えている場合は、検討に値するだろう。

『IIJ』なら月額945円で通信し放題
「SIMカードで特にオススメなのが、ネットなどで購入できるインターネットイニシアティブ[以下、IIJ](3774)という会社が提供しているSIMカード。『ミニマムスタート128プラン』というサービスがあり、こちらなら128kbpsという低速ながらも月額945円と激安で通信し放題なんです。メール、facebook、Twitterなどに使用するくらいなら十分なスピードだと思いますよ」
945円で通信し放題はdocomoの『パケ・ホーダイ フラット』と比較すると約5分の1の金額に当たる。
編集部で実験したところ、docomoの『Xi(クロッシィ)』搭載のスマホを使いgoogleのキーワード検索すると、検索結果表示まで約3秒。一方『IIJ』の回線を使用した場合の結果は約5秒。やはり速度の遅さは否めないが、値段の安さを考えればコストパフォーマンスは高いと言っていい。
だがそれでも、一般キャリアと比較すると本当に通信が繋がるのかどうか不安に感じる人もいるだろう。
「その心配は無用ですね。この『IIJ』はdocomoの回線を利用した通信なので、回線の信頼度は高いです。また、通信速度に関しては1回につき525円を追加で支払うことで、100MBまで“下り最大72Mbps”に限定的に変更することが可能です。これは『Xi』と同じ回線速度。要するに100MBを525円で使い切り利用できるという感覚なのですが、例えば緊急で確認しなければならない容量が大きいデータなどは、こちらのサービスを利用していただければ問題なく対応できます」
通話専用電話は、最低料金の契約に
続いては2台持ちのうちの通話専用とするガラケーの契約について伺おう。
「もしdocomoの『タイプSSバリュー』ならば月額980円。更に無料通話分が一切ない『タイプシンプルバリュー』であれば月額780円から使用可能です。携帯の通話時間が多い方は前述のWILLCOM(ウィルコム)のプランを採用しても格安です」
通話用はこのガラケーの激安プランかWILLCOM(ウィルコム)で契約し、通信用はSIMカードを差し替えたスマホを利用する。
この2台持ちテクニックならば、ガラケーでdocomoの『タイプSSバリュー』を選んだ場合でも、2台分の合計月額料は1925円から利用することが可能。ガラケーの代わりにWILLCOM(ウィルコム)を採用した場合でも、WILLCOMとスマホの2台の合計月額料は3425円に抑えられるというわけだ。

「それと、実は他にも『050 plus』や『LINE』といったアプリも使いこなすことでできる節約テクニックもあるんですよ」
確かに現在は様々な通話アプリが登場している。次回はそれらのアプリを駆使したテクニックを紹介していきたい!
※当記事の情報は2012年7月4日現在のものです。
(取材・文/牛嶋健・A4studio)
※2015年12月1日から「DCMX」および「DCMXゴールド」 が、それぞれ「dカード」と「dカード GOLD」に名称が変更となります。「DCMX」と「dカード」、「DCMX GOLD」と「dカード GOLD」の主なサービス内容はほぼ同じですが、若干異なる部分がありますので、詳しくはこちらの「dカード」「dカード GOLD」に関する最新記事も参考にしてください。
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ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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◆dカード | ||||
1.0~3.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD |
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◆アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード |
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1.5%~ | 1万1000円 | AMEX | Suica ICOCA |
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【アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードのおすすめポイント】 「マイル系最強カード」との呼び名が高いクレジットカード。対象航空会社・旅行会社28社で航空券代金やツアー代金を決済すると通常の3倍のポイントが貯まるので、航空会社発行のカードよりもマイルが貯まりやすいのが魅力。さらに、貯まったポイントは提携航空会社15社のマイルに自由に交換可能で、しかもポイントは無期限で貯められるのも大きなメリット! 「長距離+ビジネスクラス」の特典航空券に交換すれば、還元率は1.5%よりも高くなる! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~3.0% | 永年無料 | JCB | QUICPay |
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【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 年会費無料で通常還元率は1.0%、「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」のセブン-イレブンやAmazonなどでは還元率2.0%、スターバックスでは還元率3.0%になるお得なカード。しかも、大手カード会社のクレジットカードだけあって、ポイントの汎用性も抜群! |
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◆イオンカードセレクト | ||||
0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
Suica ICOCA WAON |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利が通常の30倍=0.03%になる(こちらの記事を参照)。メガバンクの定期預金金利が0.002%の今、普通預金金利が0.03%になるのはお得!「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! |
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◆au PAY カード | ||||
1.0~2.0% |
初年度無料 次年度以降も 条件次第で無料(※) |
VISA Master |
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【au PAY カードのおすすめポイント】 通常還元率1.0%でPontaポイントが貯まり、マツモトキヨシやかっぱ寿司などの「au PAY ポイントアップ店」では還元率1.5~2.0%以上に達する、auユーザー以外も得するクレジットカード! さらに、スマホ決済の「au PAY」へのチャージでも1.0%分のポイントが貯まり、「au PAY(コード払い)」の利用時に0.5%分のポイントが貯まるので、合計還元率1.5%でPontaポイントを2重取りできる! しかも、初年度は年会費無料、2年目以降は年会費1375円(税込)だが、年に1回でもカード決済、もしくは携帯電話などのauのサービスを利用していれば次年度以降の年会費も無料に! (※ 2年目以降1375円。ただし、年一回でも利用した場合、もしくは「au ID」に「au PAY カード」を紐付けて、携帯電話などのauサービスを利用している場合は次年度無料) |
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