『プリンセスピーチ』で評価が分かれているのは、主に「難易度」と「ボリューム」である。ポジティブ評価の人は手放しで絶賛していることが多いので、ここではネガティブな評価を抽出して拾っていく。
難易度に関していえば、かなり易しい。女児向けと評されるゆえんである。近年のアクションゲームによく見られる王道の要素(パリィなど)も盛り込まれているが、ある程度アクションゲームに慣れた人が難関を攻略する快感を得るためのゲームとして『プリンセスピーチ』は向いていないように思う。
「ボリューム」面では、(やりこみ要素を無視して)クリアを目指せば数時間で終わってしまう点で「少ない」との不満が出ている。筆者の娘(5歳)はすでにクリアしたが、飽きもせず繰り返し遊んでいて、ボリューム面にまったく不満はなさそうである。「『プリンセスピーチ』世界を堪能したいと特に思っていない人」にとっては、不満に感じられるボリュームに違いない。
今作のピーチ姫はかわいい
キャラを楽しみたい人にお勧め
また、本作を「本格アクションゲーム初級編として、将来の女性ゲーマーを育成する効果あり。顧客の開拓と未来のゲーム業界のケアにも余念がない任天堂さすが」といった評も聞かれる。なるほどそういった捉え方もあるかもしれない。
筆者のプレーした感想は、「難易度は易しいが、爽快感はある。また、飽きがこないように各所に工夫が施されている。そしてピーチ姫がかわいい」である。Amazonで星1をつけて酷評しているあるユーザーは、「ピーチ姫がかわいいだけのゲーム」と書いた。その人をもってしても「ピーチ姫がかわいい」の評は動かなかったくらい、今作のピーチ姫はかわいいのである。
任天堂のアクションゲームとしては難易度や方向性などから異色の作りとなった『プリンセスピーチ』だが、体験版を配信している点はフェアである。購入の検討はそちらを触ってみてからがよろしかろう。キャラを楽しみたい人に勧めたい作品である。