今回の遺体の処理方法が不自然

 この事件には特異な点が2つあります。1つ目は、遺体を河原で燃やしたことです。

 通常、人里離れたところに遺体を隠す場合、「土に埋める」か「水に沈める」という手段が使われることが多いです。意図的に掘り起こしたり、地表の土砂が運搬されたり、すくい上げたりしない限り、見つかる可能性が低いからです。

 しかし、今回はわざわざガソリンをかけて燃やしています。燃やすことで、臭いや煙が発生しますから、非常に目立ちます。犯行を隠したい人間の行動とは思えません。

 したがって、今回の事件は何者かが「見せしめ」のために行ったと考えるのが道理にかなっていると考えます。また、「見せしめ」として殺人を行うのは、組織がメンツを保つためと考えるのが自然です。このケースも個人的な怨恨で殺害したというよりは、何らかの組織が殺害に関与していると考えられます。

 加えて、遺体を焼損させる犯行は日本ではあまり起こりません。暴力団をはじめとする日本の犯罪組織は、もっと見つかりづらい方法で遺体を処理しようとします。したがって、今回の事件を主導した人物は、海外勢力の可能性があるのではないかと考えています。

 特にアジア系の犯罪グループの関与も疑われています。「遺体はいずれも手を結束バンドで縛られ、顔に粘着テープが巻かれていた」(4月16日 読売新聞)という手法は、アジア系の犯罪グループもよく使う手段だからです。一部報道でも流れているように、近隣店舗との口論の様子として宝島さんが中国語で口論をする動画がありました。

 河原で遺体を焼損させたという事実から、暴力団のような日本の犯罪組織ではない組織やグループが大元にいる可能性が高いと考えます。誰かに向けて、「組織に不都合なことがすればこうなるぞ」という脅迫のメッセージを発したのではないかということです。そして、犯行手口やトラブル内容からアジア系の犯罪組織の関与も考慮して捜査を進めるべきと考えます。