現在、リートンのユーザー数は日韓合わせて300万人
リートン(wrtn.)という社名とサービス名は、書く(write)の過去分詞形(written=「書かれた・筆記の・書面の」の意)に由来している。創業者の李世榮(イ・セヨン)氏は、延世大学校で文献情報学を専攻し、子どもたちの作文能力を高めるための韓国青少年学術大会を設立して組織委員長を務めるなど、教育に深い関心を持つ人物だ。リートンのサービスはこうしたルーツから生まれ、誰もが自然にAIと対話して問題解決を図ることのできる世界を目指している。
現在のリートン(サービス)は、独自のAI検索、ChatGPT-3.5、ChatGPT-4 Turbo、Claude Instant、Claude 2.1、PaLM2、画像生成AIのJapanese SDXLとSDXLを選択的に利用できるようになっている。さらに、5月21日までの期間限定だが、公式サイトから近日中にリリース予定のモバイルアプリの事前登録を行うと、Claudeシリーズの最上位モデルであるClaude 3も無料で利用できるキャンペーンを実施中だ。
「現時点でのユーザー数は、日韓合わせて300万人です。一昨年の時点では100万人でしたが、昨年1年間だけで200万人も増え、今に至っています」(リートン)
この数字は、生成AIとリートンのサービスに対する人々の関心の高まりを示すものだが、当然ながら会社としてはアクティブなユーザー数をもっと伸ばしていきたいと考えている。サービス開発の一環として、OpenAIが有償プランで提供するGPT-4 Turboを無料で使えるようにし、同じく本来は有償プランでの利用となるClaude 3も無料で提供しようとしているのだ。また、自分だけのAIキャラクターを生成して会話ができるという、遊び心のあるサービスも提供されている。
個人向けサービスを無料で提供する理由
「私たちが個人向けのサービスを完全無料で提供しているのは、可能な限り多くのユーザーに生成AIを体験してもらうためです。無料であることによって、より多くの人々が気軽にこの技術を試すことができ、その結果として新たな価値やアイデアが生まれることに期待しています。こうした個人向けの無料サービスは、これからも変わりません」(リートン)
最終的な利益は、自社のサービスやアプリから、パートナー企業の各種サービスへと送客することによって確保する予定で、今年はその動きを本格化していく予定となっている。