しかし、「内発的動機づけ」が高まっても、部下のモチベーションを100%上げられるとは限りません。
実は「外部環境」がモチベーションに大きく影響するからです。
「隣の部署にAさんという、自分と合わない人がいる」
「細かくてわがままな取引先と会わないければならない」
こういった事情でモチベーションが下がることは避けられません。
つまり、どんなにいい言葉かけをしても、部下のやりたい仕事を任せても、モチベーションが上がらない、嬉しそうでないということがあるのです。
だから、モチベーションを上げることはあきらめる、モチベーションは下げなければいいと考えましょう。
できるリーダーがひそかにつけている「部下ノート」の中身
大切なのは、部下がどのような時にモチベーションが下がるかを把握しておき、そうならないように注意しておくことです。
そこで私が推奨しているのが「部下ノート」をつけることです。「部下ノート」とは、部下のことを把握するために、部下に関する情報をまとめておくノートです。
例えば営業マンは、取引先のことを何でも知ろうとします。将来のビジネスの展望、その会社が重視していることなどはもちろん、担当者自身のこと、担当者が社内でどうありたいか、時には話を合わせるために担当者の出身地、趣味まで知ろうとします。
その一方で、リーダーのなかには部下のことを知らない人もいます。
先日、研修で「部下の誕生日、出身地、趣味を書いてください」と言ったら、書けない人がいました。部下の漢字を間違えて覚えている人もいました。