モメにモメてる離婚後の「共同親権」、今さら聞けない「何がそんなにリスキーなの?」実はよくわからない「共同親権」。本当に子どものためになっている?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

昨日参院を通過し成立した「共同親権」法案。自民党の野田聖子元総務相が党議拘束を破り法案に反対したことが話題になった。法案反対派は審議中も署名を続けるなど、異例とも言える激しい議論が続いた。そもそも「共同親権」とその問題点は何なのか。改めて整理しよう。(フリーライター 鎌田和歌)

自民党の女性重鎮議員が「造反」
「共同親権」攻防戦の背景

「このままでは子どもの人格を壊しかねない」

 衆院本会議での「共同親権」の採択時、共同親権法案に反対した野田聖子議員は、東京新聞の取材に対してこう語っていた。

【参考】野田聖子氏「このままでは子どもの人格を壊しかねない」 共同親権法案に「反対」した真意をじっくり語った(5月14日/東京新聞) 
https://wwwtokyo-np.co.jp/article/327061

 野田氏の「造反」を機にした報道がいくつか出たこともあり、これまでこの法案にあまり関心のなかった人も知るきっかけとなったかもしれない。

 民法改正案が山場を迎える中での攻防だった。なぜ反対の声がここまで強かったのか。そもそも「共同親権」とは何かというところからおさらいしてみたい