いじめの被害にあっても解決策を見つけることができず、自らの命を絶ってしまうという痛ましいニュースや、いじめ加害者への報復目的の凄惨な事件もテレビやインターネットであふれています。しかし、いじめの事実を見て見ぬふりをしたり、隠蔽(いんぺい)したりする教育現場が多いのも事実で、発表に計上されていない数字があることは想像に難くありません。
いじめ問題は一人の力だけで解決するのは難しく、学校に相談しても、うやむやに放置されることは少なくありません。
茨城県教育委員会のホームページに『いじめの兆候チェックリスト』があります。あなたの子どもは該当していないかチェックするのも手です。
もし、子どもがいじめられている兆候があっても、事実が確認できなければ親が追及や解決に向けて行動することで、さらにエスカレートしてしまうケースもあります。いじめられている兆候が見られた時に、探偵目線での対応策をご紹介しますので、参考になさってみてください。
○いつ・どこで・誰と・どんな兆候があったのか記録しておく
○ボイスレコーダーなどで会話を録音する
○信頼できる先生、保護者の協力を得て認識を確認
○保護者面談での話を録音しておく
○子どもが使用しているメールやメッセージアプリ、SNSをチェックする
この対応策は、いじめの実態調査として子どもの外出時や登下校時の行動調査の際にも大きな手がかりになりますので、調査を検討される方は実行することをお勧めします。
昨今のいじめは陰湿化していて、大人の目の届かないところでいじめを行う傾向があるそうです。外からは実態が見えにくい状況でも、証拠を自力でつかむしかないのです。
小学5年生の息子の様子がおかしい
いじめを疑う母からの依頼
吉永真子さん(37歳女性)は、一人息子の浩大くん(小学5年生)の帰りが遅くなったり、休みの日に友達と遊ばなくなったり、友達との話を家でしなくなったり、買い与えたゲーム機本体やソフトを頻繁になくしたりしたことでいじめの可能性を疑い、相談に来られました。
話を詳しく聞くうちに、私はいじめの可能性が高いと感じたため、すぐに下校時の行動調査をすることにしました。