自動車 “最強産業”の死闘 アンケート#7Photo:Bloomberg/gettyimages

生きるか死ぬかの大激変期に突入した自動車メーカーのかじ取りは、優れた経営者に委ねたいものだ。しかし、自動車業界には、社員らからの支持率が低い経営者もいるようだ。ダイヤモンド編集部はアンケートで、完成車メーカーやサプライヤー、ディーラー関係者347人に「評価できない経営者」を聞き、ランキングを作成した。その経営者の部下の社員、元社員らの何パーセントが「評価できない人物」と答えたかを示す“社内不支持率”も算出した。長期連載『自動車“最強産業”の死闘』内の特集『自動車業界350人アンケートで示す“危機の本質”』の本稿では、自動車メーカーの“ハンドル”を握ってほしくないと思われているのは誰かを明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文)

社員らの3分の1から「評価できない」と
烙印を押された経営者も…

 100年に1度の大変革期にある自動車業界において、メーカーが生き残るための戦略を実行する経営者のプレッシャーは計り知れない。しかし、重要な時期だからこそ、自動車メーカーのかじ取りは、優れた経営者に委ねたい。「その任にあらず」と思われている経営者は、トップの座から潔く身を引くことが、会社の存続のために望ましいといえる。

 では、ステークホルダーからの評価が低い経営者は誰なのか。ダイヤモンド編集部は、自動車業界アンケート(下図参照)で、「現在の自動車メーカーの経営者で、評価できない人物」を聞き、ランキングを作成した。その経営者の部下の社員、元社員らの何パーセントが「評価できない人物」と答えたかを示す“社内不支持率”も算出した。

 ランキングの対象になった8社、計14人の経営者の中には、社員らの3分の1から「評価できない」と烙印を押された経営者もいた。

 次ページでは、自動車業界の禁断のデータ、業界関係者が選定する「低評価な経営者」ランキングと、経営トップごとの“社内不支持率”を明らかにする。回答者による各経営トップの人物評も、味わい深いものだった。