デジタルとアナログを融合させた採用手法が注目を集めている。人広告ライターの著者が、ポスティングで地域密着型の求人活動を行い、自社の社員から友人や知人などを紹介してもらうリファラル採用で社員紹介による質の高い人材を獲得する方法を解説する。※本稿は、関根コウ『求人募集をしても応募がない・採用できない会社に欲しい人材が集まる方法 他社より条件が悪くても、広告費が0円でも、採用できる』(現代書林)の一部を抜粋・編集したものです。
会社周辺にポスティング
地域密着型採用の利点とは
求職者の約8割はスマホを利用して、ネット上で職探しをしているといわれています。今や40代50代の中高年層もネットで転職活動を行っています。
興味深いのは、60代以上の世代でもスマホから応募される求職者が一定数いることです。
だからといって、アナログな採用手法を止めるのはもったいないです。
求職者が「仕事を探すうえで、どんな条件や基準で仕事を選んでいるのか?」で長年上位に登場する回答が、「自宅から近かったから」「通勤圏内」です。
会社に近い求職者をターゲットにするという点では、「ポスティング」というアナログな手法にもまだまだ可能性があります。
ポスティング求人のメリットは、次の4つが挙げられます。
▼自宅周辺で職探しをする人たちに届けられる
▼ポストへダイレクトにチラシを投函するので、見られる確率が高い
▼インターネットとは違う新しいタッチポイントが生まれる
▼インターネットに比べて費用が安価の場合も多い
求職者に直接アピールできる能動的なポスティング求人は、「攻めの採用」の1つとして、取り入れることをおすすめします。
ポスティングは世帯ごとに配布できるという特徴があるため、本人だけではなく、職探し中の家族を心配する親や祖父母などの目に留まり、そこから情報が共有されていくパターンもありうるからです。アナログならではの広がりが生まれます。
ただし、ポスティング広告もネット広告同様に工夫やテクニックは必須です。
「ご近所で仕事を探していませんか?」
「出勤は保育園の送迎後でOK」
「お子さんの地元就職を応援します!」
このように、ポスティングを手に取る層を意識して、地元の方々の暮らしやニーズに寄り添う求人チラシをつくっていきましょう。
周辺地域への配布となれば、インターネットと比べるとアプローチできる人数は少ないかと思いますが、私の経験上、地域住民のニーズに寄り添う広告をつくれば、非常に狭いエリアにポスティングするだけでも一定の問い合わせは期待できます。