さらに社員の名前とともに「この紹介カードは当社従業員がぜひおすすめしたいと思う方にだけお渡ししています」と表記します。

 紹介したい人に出会った際に、1枚ずつ手渡ししてもらうようにしています。

「実際の反応はどうなのか?」「年間を通じてどれくらい紹介があるのか?」など、いろいろと気になると思います。

 前述したようにリファラル採用は、社員の会社への想いが大きく影響されます。つまり、リファラル採用の盛り上がりは、既存社員の会社評価と連動しているのです。

 採用の機会を通じて、今の社員たちにとっても「長く続けたい職場」と思ってもらえるような施策を生むことができれば、自然と社員からの紹介は増えていくでしょう。

 100~300枚のリファラル紹介カードの配布で、1~3名の社員紹介を目指すのが目安となります。

 また、リファラル紹介カードには、社員以外に採用内定者に配布するのも効果的です。仕事を探される求職者の周りには、同じ状況の転職活動中の仲間が集まりやすいものです。

 特に多いのは、同業他社への転職の場合、採用者から「僕の前職の同僚も転職に興味あるみたいで……」と、紹介が発生するケースです。

 転職というのは、家族や個人的な理由のほか、「今の会社の将来が不安で」ということも非常に多いです。

 そのタイミングで同僚が転職したとなれば、自然と「ちょっと俺にも話、聞かせてくれよ」となります。

 内定を出した後で、次のようなメッセージを伝え、カードを配布します。

「先日は面接ありがとうございました。ぜひ当社で働いていただきたく内定の通知を出させていただきました。ぜひ、入社へ向けた手続きを進めさせていただきたいです。また、もし周りのご友人やご家族で当社に興味がありそうな方がいれば、ぜひご紹介ください」

 実際、応募者の方が「弟にも声をかけました」「友達が仕事を探していて……」と、追加で応募者を獲得するケースにもつながっています。