マツダ、トヨタ自動車、スバルが5月28日、次世代エンジンについて「三社三様」の開発動向に関して会見を開いた。マツダはロータリーエンジンを使う新型EV(電気自動車)ユニットを世界初公開した。また、マツダ幹部は同ユニットを活用した次世代スポーツカー量産に向けた夢を語った。(ジャーナリスト 桃田健史)
モータースポーツ展開も視野!
マツダの新戦略に期待高まる
「(記事には)書かないでほしい」
マツダのデザイン分野のフェローで、マツダ本社直轄のモータースポーツ活動「マツダスピリットレーシング」を統括する前田育男氏が、そう前振りをしてから次世代スポーツカーについてコメントした。
「将来的には、(国際基準の超高性能カテゴリーの)GT3やGT4にも挑戦したい」という。
つまり、次世代スポーツカーを量産したいという意思が込められている。
この発言は、国内最大級の耐久レースである、スーパー耐久2024シーズン第2戦の「富士SUPER TEC 24時間レース」決勝前、自動車メーカー各社幹部が報道陣の質問を受ける場でのことだった。
「書かないでほしい」と言われても、会見の模様は、主催者のオフィシャルYouTubeでも生配信されており、オフレコ発言として扱うことは実質的に不可能だ。
前田氏もそうした状況を十分に承知した上で「マツダとしてのオフィシャルコメントというより、自分がかなえたい夢の話」という文脈で捉えてほしいという気持ちでの発言となったと理解するべきだろう。