最新版はカラフルなカラーリングに
ふさわしい新鮮なイメージをキープ

 乗り心地は上質。基本的にしなやかで心地よい感触を伝える。とはいえ市街地/高速道路を問わず、路面の継ぎ目を超えるシーンでのショックは、やや気になるレベル。この点だけは、リファインしてほしかった。この硬さが緩和されれば、乗り味は“小さな高級車”を名乗れるだろう。

 運転支援システムのプロパイロット(ナビなどとのセットopで46万2000円)の制御は的確。長距離走行などで、安心して任せられる。

 久しぶりにノートに触れ、感心したのは広く開放的な室内の作りと、シートのよさだった。キャビンは広いだけでなく、カラーリングとデザインが工夫され居心地がいい。メーターやセンターディスプレイの見やすさ、各種スイッチの操作性も高水準。新型はインパネの加飾パネルに日本伝統の“水引”をモチーフにしたデザインを採用、シートにランダムストライプを施すことで、一段とオシャレな印象になっていた。シートの作りもいい。優しい座り心地で、とくに前席はサイズも大きめでくつろげる。助手席側にハイト調節がなく、着座位置が高すぎる印象を与えるのは惜しいが、この室内空間は、魅力たっぷり。ラゲッジスペースも実用十分な広さを確保している。

 ノートは、幅広いユーザーに向けた日産の基盤モデルである。基本ポテンシャルは高く、乗ると新しさを感じる。細部には注文を付けたい点もあるが、最新版はカラフルなカラーリングにふさわしい新鮮なイメージをキープしている。

(CAR and DRIVER編集部 報告/横田宏近 写真/山上博也)

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