移籍先のマインツは
かつて岡崎・武藤らが在籍した名門

 J1の鹿島アントラーズでプレーしていた佐野容疑者は7月3日に、マインツへの完全移籍が発表されたばかりだった。契約期間は4年で、背番号は期待を感じさせる一桁の「6」に決定。契約を残していた鹿島へは、マインツから250万ユーロ(約4億2000万円)の移籍金が支払われることとなった。

 代理人とともにマインツに渡ってメディカルチェックを済ませ、契約書にサインした佐野は同クラブの公式サイト上で、かつてマインツでプレーしたFW武藤嘉紀(現・ヴィッセル神戸)、FW岡崎慎司(昨シーズン限りで現役引退)の名前を挙げながら、新天地における抱負を発表していた。

「マインツは選手としての僕をよく見てくれていて、僕の長所だけでなく、成長の可能性も認めてくれました。ブンデスリーガは日本サッカー界にとって特別な存在です。日曜日(6月30日)には武藤嘉紀選手が所属する神戸と対戦しましたし、できれば岡崎慎司さんにも会いたい。僕よりも先にここでプレーしていた日本の同胞たちと同じように、マインツのサポーターを僕のプレーで早くワクワクさせたい」

 しかし、正式契約後にマインツ側の許可を得て日本へ一時帰国し、21日の初合流へ向けた準備に入っていると思われていた間に事件が起こった。逮捕及び勾留されている佐野容疑者の今後はどうなるのか。前出の『ビルト』は、マインツ側の対応や反応を含めて次のように報じている。

《移籍は7月4日に正式決定し、手続きも完了しているため、マインツは原則として移籍金250万ユーロを鹿島へ支払わなければならない。しかし、少なくとも佐野が合流しない限り、クラブ側は年俸の支払いが免除される》

《今回のスキャンダルが発覚して以来、マインツ側は佐野の代理人弁護士と連絡を取ろうとしているが、詳しい情報をまったく知らされておらず、暗中模索の状況が続いている》

 フランクフルトの日刊紙『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』は、新シーズンからマインツの指揮を執るデンマーク出身のボー・ヘンリクソン監督のコメントを伝えている。

《私たちは何も知らされていないし、現時点では何もわからない。私たちの手に負えない件を心配しても意味がないし、だからこそ事態の推移を見守るしかない。大事なのは私たちの仕事をすることだ》