サイゼリヤのガチすぎる自社栽培
終始そんな失敗続きの農業経営で、収穫が終わった段階で農園の収支が発表されるが、1年目の利益はたった144ポンド(約2万8000円)だった。
クラークソン農園の収支が上向くのは、パンデミックが終わり、農産物ショップにお客が戻り、レストランを開業できてからだ。農作物を卸に売るのではなく、自分で直接お客に売ることができて、やっとまともな収入が得られるのだ。
クラークソンは「自分は番組のMCなどで収入があるが、これでどうやって農家は生計を立てているのだろう」と吐露する。彼の場合、思いつき半分で農業をやっているからうまくいっていない面もあるのだが、度重なる悪天候や農業にまつわる様々な規制に悩まされている農家は少なくないだろう。
そこで、サイゼリヤの話になる。
あまり知られていないが、イタリアンカフェ&ワインレストランであるサイゼリヤは、福島県で自社栽培をしている。福島県では山を買い、何トンにもなる岩を掘り起こして開墾。レタス、コメを栽培している。ただし、店舗のメニューのすべての原材料をつくっているわけではない。