とはいえ新たに8速となったDCTのギア比や変速プログラム、革新的なトルク制御システム“アスピレーテッド・トルク・シェイピング”(ATS)により、ドライバーの感じる速さは、従来以上だとマラネッロは主張する。

 そのほか車体の剛性アップや軽量化といった基本的な取り組みに加え、ホイールベースは20mm短くなり、各種電子制御技術(ヴァーチャルショートホイールベースやサイドスリップコントロール8.0など)のブラッシュアップ、リアを左右独立でコントロールする4WS、V12モデル用としては初となるブレーキbyワイヤ(ABS Evoと6w-CDSセンサー)など、パフォーマンスの進化は多岐にわたる。まさに先進V12フラッグシップである。

フェラーリ12 Cilindri
フェラーリ12 Cilindri リアビュー
フェラーリ12 Cilindri エンジンV12DOHC32Vは、 6496ccから830ps/678Nmのハイスペックを発揮。最高許容回転数は9500rpmと極めて高く設定され、終わることのない加速と刺激的なパワーの盛り上がりを実現。トランスミッションは8速DCT
フェラーリ12 Cilindri インパネインパネは運転席側と助手席側がほぼ対称になるデュアルコクピット形状。ドライバー正面(15.6インチ)/中央(10.25インチ)/助手席(8.8インチ)にディスプレイを配置する
フェラーリ12 Cilindri シートキャビンはルーミーな印象の2シータ ー
フェラーリ12 Cilindri・スパイダーフェラーリ12 Cilindri・スパイダー
フェラーリ12 Cilindri・スパイダーリアビュースパイダーの電動DHT(デタッチャブル・ハードトップ)ルーフは14秒で開閉可能。45km/h以下なら走行中でも操作できる。リアエンドには有効なダウンフォースを生む可変リアフラップを装備