すなわち「手をかけ・目をかけ・心をかけ」。幼い内はきちんと手をかけて育て、成長に合わせて、徐々に手を放していくのだが、様子をうかがいながらも直接的な手出しはしない。さらに、思春期に移行したら、そっと見守るほうを優先するという意味だが、要は、その時々に応じて、子ども自身が自分で考え、判断し、行動できるようにサポートしているのだ。

 そういう親たちに、子育て中に何を重視していたのかを聞くと

1 好奇心を刺激する
2 子どもの「好き」を大切にしてあげる
3 比べるときは「横ではなく縦」を意識

 という類のことを答えてくれるケースが多い。 

 1の好奇心は、幼い我が子がまだ見聞きしていないことを経験させるということ。特別な何かに取り組ませるというよりも、日常生活の中でごく自然と行なわれている。

 例えば、近所の公園でブランコをこいだり、草花に触れたりなどもそれに当たる。これは、殆どの親が無意識に行なっていることだと思う。暮らしの中で「楽しいことをご紹介」という気持ちで我が子と一緒に遊び感覚で過ごしていたと言った母もいた。

 また、子どもが大きくなるにつれて、習い事を勧める親は大勢いるだろう。吉沢選手も幼少期には、水泳やピアノなど多くの習い事をしていたそうだ。これは想像だが、吉沢選手のご両親も愛娘に色々な体験をさせてあげようとしたのではないだろうか。