節税効果の高い「ふるさと納税」はおトクがいっぱいですが、あくまでも納税制度なので、寄付できる金額には限度があります。自分がいくらまでできるかシミュレーションしてみましょう。
マネーセミナー講師の、森本貴子です。前回は、ふるさと納税の4つの魅力を紹介しました。ふるさと納税は、あくまでも納税制度なので、寄付できる金額には限度があります。自分がいくらまでできるかシミュレーションしましょう。
税金控除対象額には上限がある
イマイチ: ふるさと納税みたいにお得な制度はどんどん使わないともったいないですね。返礼品も魅力的だし、たくさん寄付しちゃおうかな。
MORITAKA先生: イマイチさん、言い忘れていたことがありました。税金が控除される寄付の金額には上限があります。
イマイチ: えっ? いくらまでですか?
MORITAKA先生: じつは上限は年収や家族構成によって異なります。イマイチさんの年収はいくらですか?
イマイチ: えっと去年は……って、イケテル先輩や姉の前で言えるわけないじゃないですか。
MORITAKA先生: ですよね。では、仮にイマイチさんが年収500万円、独身だとしましょう。
イマイチ: そんなにもらっていないですけど……。
MORITAKA先生: えっ? 何か言いました?
イマイチ: いえ、そのまま続けてください。
MORITAKA先生: 年収500万円で独身の場合、6万1000円が上限になります。
イマイチ: 独身でない場合は、金額も変わるんですか?
MORITAKA先生: 同じ年収500万円でも、配偶者に収入がない夫婦や、夫婦共働きで子ども(高校生)が1人いる場合は4万9000円。夫婦共働きで、子ども(大学生)が1人いる場合は4万4000円までになります。
イマイチ: けっこう変わるんですね。
MORITAKA先生: 同じ夫婦でも共働きか、片方が専業主婦(主夫)かでも変わりますし、子どもの有無でも異なります。基本的には年収が大きくなるほど、上限額も引き上げられます。
イマイチ: もし上限額を超えて寄付をした場合には、どうなるんですか?
MORITAKA先生: それを超えた金額は控除の対象にならないので、返礼品を選ぶ前に、自分の上限額を確認することが大切です。