半導体など国際物流不振で減収減益
高値のM&Aについては「大体降りる」

 国際物流は上期まで半導体や重量品の荷動き低迷などもあって低迷したが、下期以降は拠点統合を加速させ、2系統(SBS東芝ロジとSBSリコーロジ)の海外事業推進体制が本格稼働し、東・東南アジア発着貨物および同地域ローカル物流の取引拡大に注力。M&Aも「小さいが海外案件がいくつか来ており積極的に進めたい」(同)とした。

 M&Aについては、今年7月に日本精工からNSKロジスティックス株式の66.61%を譲受することを発表したが、「今、システムの統合や切り離しをしているところで、可能であれば10月には実行したい」と鎌田氏。株式取得後は同社ステークホルダーなどへの積極的な外販営業を展開するほか、日本精工の海外物流にも着目し、「海外だけで500億円ぐらいの物流費があると見られ、それを当社グループで取り込みたい」と意欲を示した。

 また、今後のM&A方針に関しては「当社は巨大なのれんの案件はやらない。高値のM&Aについては大体降りる。我々のM&Aは値段ではなく、その会社の成長や従業員の幸せに期するものかどうかで判断する」との考えを示した。