中学受験で自分の子どもにとってよい学校と出合うためには?中学受験で、自分の子どもにとってよい学校と出合うためには、人任せにせず、自分で足を運ぶ努力を惜しんではいけない。いろいろな学校を見るのも楽しい(写真と本文は関係ありません) Photo:Diamond

首都圏では5人に1人が中学受験をするようになっており、いまや特別なことではなくなっています。数多くある学校のなかで、子どもに合う学校はどこなのか、将来につながる教育を受けられるのはどこなのか、学校選びは親にとっても悩みの種でしょう。ここ数年、志望者が増えている学校の特徴を表すキーワードとして、「グローバル・探究・STEAM教育」の三つが挙げられると教育ジャーナリストの中曽根陽子さんはいいます。中学受験をはじめとする教育現場を20年以上取材してきた中曽根さんの著書『〈中学受験〉親子で勝ちとる最高の合格』(青春出版社)から、学校選びに重要なヒントを紹介します。

志望者が増えている学校の共通点の1つ「グローバル」

 グローバルとは、単に英語教育のことを指すのではなく、「グローバルな視点で物事を見て考える力を養う教育」のことをいいます。

 具体的には、

・留学や海外研修制度が充実している
・海外大学進学への道が開かれていたり、国際バカロレア教育(国際的な教育プログラム)を行っている
・日本の高校だけでなく、海外の高校卒業資格も同時に取れるカリキュラム(ダブルディプロマ)を持っている

 など、さまざまな取り組みが見られます。国際系といわれる学校では、インターナショナルスクールを併設していたり、英語で他教科を学ぶ国際クラスを設けていたりするところもあります。全員がその教育を受けられるわけではないところもあるので、注意は必要ですが、これらの学校は既存の教育に疑問を持ち、グローバル社会を念頭においた新しい教育に関心を持つ家庭をターゲットにしています。