ティッシュ箱を捨てない理由

「孫がお絵描きしてくれた箱だから。また遊びに来たときのために、ほかのも残しておいて」と教えてくれました。要するにティッシュ箱は、お孫さんとの想い出が詰まった「かけがえのない宝物」だったのです。

 この事例から学べるのは「親にとって大事なものなのか否か」を確認しながら、一緒に片づけるのがベストだということです。

 一気に捨ててしまうと、高齢者は不安になり、認知症が進行してしまうことがあります。「これは大事なもの?」などと聞き、親の考えを理解しながら一緒に片づけましょう。些細なことですが「確認しながら会話をする」のは大事なことです。

 皆さんも、自分だけがその価値を知っている宝物を持っていますよね。歳をとった親も同じなのです。

 一緒に少しずつ片づけをしながら、昔のエピソードなども聞けると親子の関係もさらによくなるかと思います。あくまで一例ですが、頭の片隅に入れておいていただけますと幸いです。