あなたの思いは間違いじゃない

 デリケートな話題に切り込むときには「誠の心を伝えること」を心がけてみてください。親の最期を見送る葬儀は、生み育ててくれた親に感謝を表す行為です。

 子どもがそのことを自覚し、しっかりと務める決意を示したのであれば、親側も感謝の気持ちをもって誠実に返答してくれると思います。

 たとえば、「(お父さんの)人生を見送る役目を務めたいの。失礼のないようにしたいから、呼ぶべき人を教えて」などは、話し合いを前に進める言葉です。

「失礼のないように」は、敬愛する親に対しての言葉です。見送られる親とその人生を想像するには、喪主の振る舞いがなによりの証左になります。あなたがしっかりと喪主を務め、最期にふさわしい締めくくりを行うことが、一番のはなむけです。

 こういったことは、親はどうしても面食らってしまものです。しかし、同時に子どもが自分に向き合ってくれていることを嬉しくも感じるものです。

 こればかりは、皆さんにしかできない役割です。私は親の最期をちゃんと看取れること以上に幸せなことはないと思います。

 今回の例はあくまで一例ですので、皆さんにあった一言を見つけていただけますと幸いです。