ビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

ダイヤモンド・プレミアム(有料会員)ならダイヤモンド社のベストセラーが電子ブックでお読みになれます!月ごとに厳選して提供されるダイヤモンド社の話題の書籍から、ここでは一部を抜粋して無料記事としてお届けします。全体をお読みになりたい方はぜひダイヤモンド・プレミアム(有料会員)にご登録ください!今回は2024年10月提供開始の『CFO思考』。4年連続「ベストCFO」を受賞した著者が、スタートアップや大企業、官庁などで働く全ての組織人に贈る未来に向けたメッセージとは?

はじめに

なぜ今「CFO思考」が必要なのか

書影『CFO思考』『CFO思考』
徳成旨亮著
定価1980円

 日経平均株価を構成する225社のうちの2社のCFO(最高財務責任者)として、私は国内外あわせて毎年平均100名前後の機関投資家の方々と、直接もしくはネット経由で面談し、自社の株式への投資をお願いしてきました。

 面談先の9割程度は海外投資家で、投資家の属性はソブリンウエルスファンド(中東産油国やシンガポールなどの政府系運用機関)、各国の教職員年金などの年金基金、ヘッジファンド、アクティビスト(物言う株主)、ESG投資家など、多岐にわたります。面談先には、新興の投資ファンドもいれば、タイタニック号に投資した歴史を持つスコットランドの老舗機関投資家なども含まれます。また、その投資スタイルも運用の期間もさまざまです。

 これら多くのグローバル投資家から、私が繰り返し言われてきた言葉があります。それは、

「君たち(日本経済・日本企業・日本人)には『アニマルスピリッツ』はないのか?」

 というフレーズです。