村上氏の言う気配は、相手の目や仕草、言葉遣いから察せられるものです。このおじさんはそういった相手への観察抜きに、ふたりきりの食事をOKしたということは、自分に気があるからだと単純に考えてしまっているわけですね。
ふたりきりの食事イコール気がある……ということはいい関係に持ち込めるなんて、よほどのモテモテ色男ならともかく、普通のおじさんはやはり相手の気配を感じ取り察するべきでしょう。
あからさまに話を持ちかけてはガツガツしているように思われるだけで、きっと次の日、彼女の口から同僚に「きのうさー」と話題にされ、「きも!」などと言われるのがオチですよ。
村上春樹が教える
モテない男の共通点
村上氏は、もう1つ大事なことを教えてくれています。
現役で働く人の“現役感”の出し過ぎは要注意だということです。
確かに出しすぎ、というのは自慢話になりがちで、俺はバリバリやってんだぞという男盛り、働き盛りのアピールは今の女性からはステキとは思われず、むしろ暑苦しい、などと否定的な感じも与えそうですからご注意ください。
自慢話をして「すごいですねぇ」とか「いやー、たいしたもんですね」などと言われて悦に入っている方には、イギリスの哲学者、フランシス・ベーコンの言葉をプレゼントしましょう。