おせっかいに救われる孤立者たち
それでも最後は本人の自覚次第
千代は孤独死寸前のセルフネグレクトから、かろうじて救出されていた。
ある日、食事配達業の男性が訪問した際に、崩れ落ちたゴミの中に埋もれ、圧迫骨折を起こして、その場から動けなくなってもがいている彼女を発見した。そのまま放置されていたら、孤独死してもおかしくはなかった。
「水道の水でいいから、ペットボトルに入れて今すぐちょうだい」
苦しげにうめきながら、必死の表情で、男性に水を求めた。
「それでガブガブ飲んで、ギリギリ何とか生還したみたい。かなりの体重がある方なので、ドスンと座って、そのままゴミに埋もれて、骨折してしまったの。
身動きが取れなかったらしく、皮膚がただれていて、褥瘡もできていました。すぐ病院に搬送されたのですが、骨折が治るとまた病院から自宅に戻されてしまい、結局、今もゴミ屋敷で生活しています」