それは、ハネムーン期間ゼロで新内閣がこんなにも批判されてしまっている理由と、これから週刊誌やSNSで叩かれるとしたら、この方面が危ないのではないかという「予想」である。

 ハネムーン期間とは、メディアの政権批判が抑制的になりがちな就任から100日の期間を指す。わかりやすいのは3年前の岸田首相だ。就任直後、ある政治評論家は「永田町で岸田さんを悪く言う人はいないんですよ」と露骨に媚を売り、首相がテレビ出演するとスタジオでは「岸田ノートって何が書いてあるんですか?」なんてヌルい質問が飛ぶなど、しばらくは「ハネムーン」を満喫していた。

 こういう慣例に照らし合わせれば、石破首相も来年1月の通常国会が始まるくらいまでは「やっぱり魔人ブウに似てますね」とかイジられたり、電車・軍事オタクのネタで盛り上がったりしているはずだった。

 しかし、現実はそうなっていない。平将明デジタル相が皇居で任命式に参列していた最中に「文春砲」をくらったようにハネムーン期間ゼロで攻撃が始まっている。

 もちろん、これはご自身が招いた事態でもある。総裁選に勝った直後から、これまでの発言によって株価が暴落、まずは「石破首相に経済界がノーを突きつけた」などと言われてしまった。首相になって衆院早期解散を表明したことも前言撤回と受け取られ、「首相になった途端、ひょう変した」と失望の声が寄せられた。経済学者の成田悠輔氏も情報番組で「数日で早くもいろいろ妥協や忖度が見られる」などとコメントしている。