役所と日銀OB・OG社外取締役909人の経歴を、ダイヤモンド編集部が精査。実名・推計報酬額ランキングの完全版をお届けする。その顔触れや役職名をチェックすれば、上場企業による役所・日銀への評価がはっきりと分かるはずだ。特集『役所&日銀出身の社外取締役「報酬」ランキング』(全16回)の最終回は、全909人の総合ランキングを一挙公開。3位は報酬額4942万円の外務事務次官OBだった。それでは1位は?(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
報酬額3000万円以上が20人も!
華麗なる転身の“勝ち組”たち
官僚が役所のあっせんを受けて、退職後は天下り先から高額報酬をもらい、左うちわの老後を送る――。国家公務員の天下りが規制されるようになった今では、こんな情景はほぼ昔話となった。
再就職先は原則、自力で探さなければならない。そして現在、社外取締役がその有望な受け皿になっている。
実態を探るべく、ダイヤモンド編集部は、企業統治助言会社のプロネッドが集計した政府機関出身の社外取延べ1282人のデータを基に、有価証券報告書の略歴を精査して909人(地方自治体・日本銀行のOB・OGを含む)に絞り込んだ。さらに、社外取の報酬額を独自に試算した。
本特集では、これまで財務省や経済産業省、日銀、国土交通省など、中央省庁や組織別に、あるいは事務次官といった肩書による切り口で、15回にわたって報酬額ランキングを紹介してきた。最終回の今回は、全909人の総合ランキングを一挙公開する。
それでは次ページで、詳細を見ていこう。ランキングの中で、再就職先の「社名」や「兼務社数」「推計報酬額の合計」といった項目を見ていけば、社外取としての働きぶりが待遇に見合うものかどうかがチェック可能だ。
また、「役人時代の主なポスト」は報酬額と強い関係があり、必見の内容である。もちろん同じ事務次官や局長、審議官といった肩書であっても、所属する省庁によって待遇は異なってくる。確認していけば、上場企業による役所・日銀への現在の評価がはっきりと分かるはずだ。