プレゼンの場面で自分の「イイタイコト」を伝える時には、聞いている人が理解しやすいよう、できるだけわかりやすい言葉を使うことが求められます。しかし、プレゼンを作り上げる過程で考えを深めていく時や、「本当にイイタイコト」を探す時などに、とても大切な力となるのが語彙力です。

 保護者の方の中には、お子さんとお話しされながら、「ちょっと話の流れがよくわからないな」と感じたことのある方もいらっしゃると思います。特にお子さんがまだ小学校低学年くらいですと、複雑な状況や人間関係などを言葉で説明することはまだ十分上手にできず、聞いている人にはわかりづらく感じられることがままあります。

自発的に遊ぶことで
語彙力が豊かになる

 お子さんがうまく物事を説明できない原因は、語彙力の不足の場合が多分にあります。身のまわりで起きたことを細かく描写したり説明したりするには、その世界をどれだけ言葉で認知しているかがポイントになるからです。

 さらに、頭の中に、どれだけの数の単語やフレーズ、言い回しなどが、「使える状態」で存在しているか。これは、思考力にも直結します。自分の気持ちや考えを、言葉を使ってわかりやすく表現することは、人とのつながりを築き、豊かに生きていく上で欠かせません。これらすべての基礎になるのが語彙力なのです。