あれほど恥ずかしく思ったことはなかった。
「戦いは終わった。仕事がうまくいってよかったな、おめでとう。おまえのことを心から誇りに思っている」数日後、彼の戦争がようやく終わり、間もなく帰国できるとなったときに、父親からメールが届いた。
その後間もなく、ブレントは夢を見るようになる。最初にその夢を見たとき、息ができずにあえいだ。2回目に見たとき、3回目も4回目もあるだろうと思った。そしてそれ以来、何百回も見た。すべて同じ闇の夢で、彼の世間知らずを嗤う同じ声がした。
そして2020年1月6日のその日に、彼はまたもや目の当たりにしたのだ、巨大な権力を持つひとりの人物が解き放ったものを。
戦争のことは忘れたとずっと思っていたが、群衆が国会議事堂に襲いかかる様子を見ていると、自分はずっと世間知らずだったのだと思った。アメリカ人は暴力の意味を理解していたのだ。彼はずっと間違っていたのだ。彼らは怒りを溜め込むことができた。それについても間違っていた。そして彼の戦争は終わってなどいなかった。イラクの地ではなく、ここアメリカでも戦争があり、敵はもはやイラク人ではなかった。隣で暮らすアメリカ人になっていた。