石破政権で円高加速はあり得るか、諸政策のドル円相場への影響を徹底分析Photo:Anadolu/gettyimages

石破新首相誕生
10月27日に総選挙へ

 過去最多となる9名の候補者で争った自民党総裁選では、決選投票を経て石破氏が勝利し、10月1日召集の臨時国会で新首相に就任した。首相交代により内閣支持率は上昇しており、石破新首相は10月9日、衆議院を任期(25年10月30日)前に解散し、10月27日の総選挙実施を表明した。

 自民党総裁選前には、石破氏が予算委員会での答弁実施の可能性を示唆していたことなどから11月3日か10日の総選挙が想定されていた。しかし党内からの早期解散要望を踏まえ、自民党総裁選後の支持率上昇を最大限に生かし、野党間の連携などの選挙準備が整う前に早いタイミングでの総選挙実施に踏み切ったとみられる。

 以下では、総選挙後も自公連立与党が過半数を維持する可能性が高いことを前提に、過去の石破氏の著作・発言と所信表明演説、そして最新の自民党政策パンフレットを踏まえ、現時点で想定される石破新内閣の諸政策の円相場へのインプリケーションを考える。