しかも両リーグの公式記録部は、全く別々に集計を行った。打球の判断などの解釈も両リーグで異なっていた。山内は両リーグの記録が統一できていないことを嘆いている。

 セ・パ両リーグは個別に「年報」という形で記録集をまとめていた。1963年になって両リーグの記録をまとめた『オフィシャル・ベースボール・ガイド』の刊行が始まったが、それでもセ・リーグは『グリーンブック』、パ・リーグは『ブルーブック』という独自の記録集を現在も刊行し続けている。

 2009年1月1日、セ・パ両リーグの連盟事務局と直下の審判部・記録部はコミッショナー事務局と統合され、コミッショナー直属の「セントラル・リーグ運営部」「パシフィック・リーグ運営部」「審判部」「記録部」となり、リーグ会長職は廃止された。59年続いたセ・パ両リーグは組織としては消滅した。公式記録員も、コミッショナー直轄となって、ようやく一本化された。