年代別に見るといくつか有意な差が見られました。「無料期間が終わると解約する」は30代、「2~3カ月で解約する」は50代、「1年ほどで解約する」は40代にそれぞれ高い傾向が見られ、40代がもっともサブスクが定着しやすい結果になりました。
男女ともに30代が「無料期間が終わると解約する」という回答の割合が相対的に高い傾向が見られました。これは、デジタルネイティブとして育ち、各種サービスへの目が肥えていることやムダを嫌う特性が要因の1つに考えられます。
また、20代から50代のすべての年代で、「無料期間が終わると解約する」と回答したのは、女性が男性を上回りました。本調査の結果からは、サブスクサービスの良し悪しについて、女性は男性以上にシビアに見極めている様子がうかがえます。
そして、この調査結果から、サービスの利用開始から半年以内で解約するユーザーは、実に半数以上(55%)にのぼるという厳しい現実がわかりました。無料のお試し期間が過ぎて有料会員に切り替わっても、半年以上継続させることの難しさを物語っています。
サブスクの多くは解約や他のサービスへの乗り換えにコストがかからない気軽さも売りの1つであり、安定した収益を上げ続けるためには、いかに解約を防止するかという点が最重要課題になります。
サブスクを離脱する
最大の要因は2つの「コスト」
食品や日用品など、あらゆる商品の値上げが続く中、費用対効果の高い「コスパ」型商品やサービスが消費者の心をとらえています。
男性、女性ともにサブスクを離脱する理由で最も多かったのが「お得感を感じなくなった(料金のわりに価値や効果が低い)」でした。
顧客満足のモデルで言う「知覚価値」です。すなわち、自分が支払っている金額(コスト)と知覚品質の相対比において、その評価が低くなって離脱するというケースが男女ともに最も多いという結果が観察されました。