人間は34歳、60歳、78歳というタイミングで急激に老化が進むという研究結果もあるが、若々しく健康でいるためには腸内環境を保つことが重要なのだそう。腸内環境は食生活がキモになるが、なかでも大豆食が注目されている。腸と大豆食の関係について、京都府立医科大大学院教授の内藤裕二氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)
腸内環境の悪化と
老化の関係
空前の健康ブームが巻き起こっている現在、重要視されているのが腸内環境だ。腸は「第二の脳」と言われるほど、我々の人体に大きな影響を及ぼすとされており、「腸内環境を整えることは健康に若々しく生きることにもつながる」と内藤氏も語る。
「近年の医学会では老化や健康長寿が主要な研究テーマとなっていますが、人間の老化のメカニズムはまだ完全に解明されたわけではありません。しかし、15ほどの要因が老化に関係していることは明らかになっています。そのうちのひとつが、腸内細菌が育む腸内環境の状態です。若いときのように腸内細菌の活動が活発で、腸のバリア機能が維持できているのが良い腸内環境であり、健康不調を防ぐ効果が見込めるのです」