なぜスマホゲームにハマってしまうのか?「そりゃそうだ」と思える納得の理由写真はイメージです Photo:PIXTA

手軽に遊べるがゆえに、多くの時間を使ってしまうこともあるスマホゲーム。人気アプリ『どうぶつの森ポケットキャンプ』は、プレイを続けさせる巧妙な仕組みがあり、ユーザーは報酬を求めてゲームに没頭するという。大人も子どももハマってしまう、ゲームの中毒性。そのメカニズムとは?※本稿は、物江 潤『デジタル教育という幻想 GIGAスクール構想の過ち』(平凡社)の一部を抜粋・編集したものです。

『どうぶつの森ポケットキャンプ』で
ユーザーが報酬を獲得する仕組み

 スマホやタブレット端末でプレイできる無料ゲーム『どうぶつの森ポケットキャンプ』を例として、無料ゲームの仕組みについて具体的に説明していきたいと思います。

 同ゲームの大きな目的は「寂しいキャンプ場を賑やかにすること」です。キャンプ場に設置する机、椅子、装飾品といったオブジェを作り、動物たちや他のユーザーたちと親交を深めキャンプ場に来てもらうわけです。

 ゲームが進むにつれ、何もなかったキャンプ場はさまざまなオブジェで彩られ、動物たちが遊びに来るような賑やかな場所になっていきます。

 キャンプ場から離れたビーチ、川、島、森といった場所では魚や果物を入手できます。得られるものはランダムで決定されますので、価値の高いものを手に入れるためには何度もトライする必要があり、気が付くと魚釣りに夢中になっていたなんてこともあるでしょう。魚釣りというミッションをこなすことで、さまざまな価値を持つ魚という報酬を得られるという図式です。

 ここで得られた魚や果物は、動物たちと親交を深めるのに使用されます。動物の求めに応じ提供することで、お礼として報酬が得られるのです。

 動物との親交の深さはレベルで示され、レベルが上がるごとに報酬が手に入ります。また、こうした活動をすると、プレイヤーの(キャンパー)レベルが上がっていき、やはり報酬が手に入ります。