そのうち数分があっという間に経ちオブジェが完成すれば、また新しいオブジェの作製に取り掛かり……といったように、作業が延々と続くという、実に見事な仕組みが見て取れます。
1分の時間を惜しんで他の仕事に取り掛かる様子は、さながら企業戦士のようであり、傍から見れば娯楽なのか仕事なのかよく分からなくなります。
忙しくても遊べるはずのゲームが
より時間を奪っていくジレンマ
こうしたプレイを要求されるものは「作業ゲー」と呼ばれ、無料ゲームの世界では広く見られます。考える暇を与えずゲームに没頭させることが可能な「作業ゲー」は、ユーザーの限られた可処分時間を獲得するのに適していると言えます。
また、なかには「放置ゲー」と呼ばれるジャンルのものもあり、その名のとおり、ある程度は操作せず「放置」していてもゲームが進むため「ながら作業」が可能で、効率よく時間を使いたいユーザーにとって歓迎される内容になっています。
「作業ゲー」「放置ゲー」ともに、忙しい現代社会・現代人にとって適合したものではありますが、もはや余暇を効率的に過ごしているというよりも、余暇が仕事になっているようにも感じるのは私だけでしょうか。余暇を自由気ままに過ごしているのではなく、余暇に追い立てられていると表現した方が正確なような気がします。