図1選択の地図『選択の地図』同書より転載 拡大画像表示

「これがあると、人が人生で選択する2つの道をしっかり観察できる。つまり『学ぶ人の道』と『批判する人の道』だ。その名が示すように、この地図は選択する能力を身につけるためのものだ。

『選択の地図』の左側を見ると、『スタート』と書かれた丸にひとりの人物が立っている。そこは、道が2つに分かれる分岐点だ。

 この人物はきみであり、私であり、ほかのだれでも当てはまる。

 われわれは人生のどんな瞬間にも、地図に描かれた2つの道、『学ぶ人の道』と『批判する人の道』のあいだで選択をせまられている。

 では、この地図にある吹き出しを見てみよう。

 注目してほしいのは、この人物がどんな質問をしたか、どの道を進んだか、そして選んだ道がどんな結果につながったかだ」

「選択の地図」は自分を見つめる
セルフ・コーチングツール

 それからジョゼフは、地図の左側のスタート地点の近くにある2つの小さな矢印に目を向けさせた。

「学ぶ人の道」の上の矢印には「選択」とあり、「批判する人の道」の下の矢印には「反応」と書かれている。

「学ぶ人の道」を見ると、そちらを選んだ人物が楽しそうに駆けている。「選択」と結び付く道へ、思わず進みたくなってくる。

 それから、「反応」と結び付いた「批判する人の道」に目を移した。その道は「批判する人」と書かれた丸へとつながっており、その道を行く人物は希望を失っているように歩いている。

 その後、その人物は「批判する人の落とし穴」に落ち、泥まみれになっている。

 ジョゼフが私に抱いた印象はこの姿だったのでは?肩が締めつけられるようだ。

 もし、彼の印象が正しかったら?私は慎重に言葉を切り出した。