つまり、この問では書くことが3つあるということです。ここまで分かったら、2の作業を行います。
どこに注意すべきなのかというと、「イノベーション」というキーワードです。ここが出題者の聞きたいところであり、ここから話をそらすわけにはいきません。
「コンプライアンス」「デューデリジェンス」「コア・コンピタンス」など、ビジネス界ではいろいろな横文字がありますが、これらは、意味が分かっているようでいて、意外に分かっていないことが多いので、要注意です。
「イノベーション」の訳は、「革新」です。ですから、単に「私はこんなことをやってみました」といった話では物足りません。今までとは発想が全く違うような、「イノベーション」に値する取り組みを書かなければ評価されません。例えば研究開発の仕事をしているのであれば、今まで誰もやったことがなかったような方法でトライしてみた、というような話です。そういう材料を出せるかどうかが評価の分かれ目です。以上をまとめると、次のようになります。
・過去1年間でイノベーションに挑戦した事例を挙げる
・その成果について述べる
・その課題点について述べる
・「イノベーション」=「今まで誰もやったことがなかったようなこと」にふさわしい内容を書く
このように、言葉の意味を決して曖昧にしないようにします。初めのうちは紙に書いて整理するといいでしょう。慣れてくれば、一連の作業を頭の中で行えるようになります。エントリーシートや履歴書など、事前に文章を作成する場合は辞書を引くことができます。
引っかかる言葉があったら、ためらわずに調べましょう。「この言葉の意味は何か」ということを正確に押さえてから書き始めてください。