JR西日本は12月5~6日、大阪・梅田のグランフロント大阪でグループの総合展示会「Innovetion&Challenge Day」を開催した。本連載ではJR西日本のオープンイノベーションをたびたび取り上げてきたが、本展示会ではその後の展開や、新規案件などが紹介されていた。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)
販売価格100万円超の
3人掛けソファが売れた
例えば、2023年12月25日付「JR3社で異なる「水素戦略」、JR西日本が“水素車両”開発だけにこだわらないワケ」で取り上げた水素利活用の取り組みは、燃料電池車両の開発に着手するとともに、瀬戸内内海沿岸の港湾と鉄道の連携による水素利活用計画を関係者と協議中とのこと。
また、2023年9月5日付「『自動運転バス』ここまできた!“格落ち”イメージ払拭?JR西とソフトバンクが公道で実験へ」をはじめとして随時、お伝えしている「自動運転・隊列走行BRT」は、今年も10月29日から12月20日まで東広島市のJR西条駅~広島大学東広島キャンパス間で実証実験を行っている。
昨年の実証実験の段階で完成度が高い印象だったが、今年度はGNSS(衛星測位システム)に加え、地図情報とセンサリングを組み合わせて走行位置を推定するSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)を併用した走行実験。また走行ルート上信号機との情報連携を行いスムーズに走行する。
変わりどころでは、2023年5月1日付「JR西日本グループが家具販売を始めた理由、鉄道技術が生きた『独自商品』も」で取り上げた「WEST EXPRESS 銀河」オマージュ家具の販売だ。担当者によれば販売価格100万円を超える3人掛けソファが、ついに1脚売れたそう。また次なる新商品も検討中とのことで、追って取材してみたい。