「娘とは一度、結婚についてきちんと話し合った。私が孫の顔を見たかったことは伝え、娘からは『ごめんねお母さん、私は結婚するつもりはない』と説明された。残念ではあるけど、娘の人生なので、私の願望で左右できるものではない」(40代前半の娘を持つ60代母親)
世代由来の価値観の違いや、子と親の希望がすれ違ってしまったとき、戸惑いながらもそれを受容しようとするのは、令和の親が取り得るひとつのパターンである。上記の談話は回答者が苦笑交じりに話してくれたが、その様子がまさしく親の悩ましさを物語っているように思われた。
他には「何も言う気はないので全て子どもの好きにしたらいいと思っている」(30代後半の息子を持つ60代父親)というスタンスの人もいた。
しかし令和の親であるからといって「いかにも物分かり良さげな親」を演じる必要はない。以下の反応もごく自然な親の反応であろう。
「独身でフラフラしているのが見ていて心配で仕方がない。他の兄弟は結婚しているので、次男も早く結婚して私を安心させてほしい」(30代後半の息子を持つ60代女性)
「若い頃から孫の顔を見るのが夢で歳を重ねてきたので、現代は独身が珍しくない時代といっても、なかなかやりきれないものがある」(40代前半の息子を持つ60代男性)
「推し活」だけで人生は充実
恋活・婚活以上に何を優先?
では、独身でいる子の方の事情はどうか。恋活・婚活以上に優先しているものがある人に、何を優先しているのかを聞いた結果が下記である。(引用元は前記)
・仕事……39.7%
・趣味(推し活など)……28.4%
・自分磨き……13.4%
・特にない……8.2%
(以下割愛)