「恋愛や結婚のプレッシャーに対して、帰省時にどんな行動を取っていますか?」という質問への回答は以下のとおりだ。
・恋愛や結婚よりも優先度が高い事柄があると伝える……27.8%
・親としっかり話し合う……16.0%
・親と顔を合わせる時間を減らす……13.7%
・外出の予定を増やす(実家にいる時間を減らす)……10.9%
・特に何もしていない……38.2%
事情を伝えたり話し合ったり、というコミュニケーションによって親の理解を得ようとする人の割合が合計で43.8%で、最大多数となった。これは、「白は白、黒は黒」で決したあとはそれが覆りにくかった一昔前に比して、多様性を認めようとする現代人らしい姿勢と言えるかもしれない。
この場合、相互理解のために話し合いを持ちかける子世代の方こそ新時代のコミュニケーションの申し子という印象が強く映るが、話し合いである以上相手がいなければ成立せず、子との話し合いに応じ意見の受け止め手となる親世代にも多様性を認めようとする姿勢――すなわち相応のアップデートが見られるのであった。
親の本音はどう?
受容か、諦めか、要求か……
独身者への質問「帰省の際に、親が子に恋愛・結婚の話題を投げかける理由は何だと思うか?」への回答では、多数が「子どもを単純に心配している」(76.2%)となった。子どもは「未婚であることを親に心配されている」と感じているようである。
では実際、親は未婚の我が子についてどのように思っているのか。以下は、筆者の聞き込みによって集まったエピソードだ。
「娘に特に結婚願望はない様子。日常は充実しているようで、『結婚しなくていいのかな』という心配な気持ちがなくなることはないが、新しい時代のライフスタイルだと認めるべきだとは思うし、娘を応援したい気持ちは嘘ではない」(30代前半の娘を持つ60代父)