要約すると、「日本人といろいろ違いがあるので面倒くさい」ということのよう。まあ、言いたいことはよくわかります。自分と違う言動をする人を相手にするのは、けっこうストレスがたまりますから。
おそらく昔は、こんな思いをすることは少なかったはずです。職場のメンバーは自分と近いバックボーンを持った人ばかりでした。ずっと日本で生活し、日本語で意思疎通ができて、日本人のコミュニケーションスタイルを理解している。そんな人しか職場にいなかったのではないでしょうか。
近年、日本で働く外国人が増え、職場の多様性が大きく広がりました。違いに直面し、これまでのやり方が通用しないケースが多くなっています。
いまの管理職のストレスは、10年前とは段違いなのです。
最も異文化に慣れていない
おじさん世代の悪疾
おじさん世代の典型的な悪疾は、環境の変化に適応できなくなること。周りは目まぐるしく変わっているのに、「自分はこのままでいい」と思っているようなら黄信号です。近年職場の多様性がにわかに高まり、自分と違う価値観を持ったニューカマーと働くケースが多くなってきました。いままでのやり方が通用しない場面は、これからどんどん増えてくるはずです。何も変わらなければ、みるみるうちに取り残されてしまうでしょう。
特に、いまの40代以上の管理職は、異文化と接することなく育ってきた世代です。学生時代のクラスメイトはみな日本人。コンビニや飲食店にも外国人店員はいませんでした。日本人以外とコミュニケーションを取る機会なんてほとんどなかったのですから、外国人と対面したときに、違いをどう克服すればいいかわからないのも当然です。