そのため、「ここは日本だから向こうが合わせるべきだ」とばかり、「俺は変わらねえスタイル」を貫いている人が多いのが実状です。
断言します。これから「俺は変わらねえスタイル」は通用しなくなります。おじさん世代のこの考え方は、まもなく職場のマイノリティになるでしょう。環境に合わせたマイナーチェンジが必須です。それくらい、時代は大きく変化しているのです。
職場で宗教の話は
決してタブーではない
「○○さんは、どんな宗教を信じているんですか?」。こんな質問を、日本人の同僚にすることなんてまずないですよね。
日本では戦前戦中の反省をふまえ、公立学校で宗教教育をすることが禁じられてきました。また、宗教団体が過去に起こした事件の影響で、宗教自体によくないイメージを持つ日本人は少なくありません。宗教の話はアンタッチャブルにするのが、ある意味日本社会のルールになっています。
千葉祐大著、Yukoイラスト
外国人材の場合はどうだと思います?結論から言うと、職場で宗教の話題を取り上げても問題はありません。隠し立てするようなものではない、と考える人が多いからです。もちろん相手が信じる宗教をバカにしたり、批判したりするのはダメですよ。ただ、信仰する宗教について、掘り下げて聞くくらいなら問題はないでしょう。
むしろ宗教に関する質問は、相互理解を深め、仕事を円滑に進めるうえで必要なことも多くあります。たとえばイスラム教徒なら、相手の生活慣習(お祈りやハラルなど)を理解しておかなければ、間違いなく仕事に支障が出るはずです。
外国人材の多くは、日本人ほど宗教の話をタブーと思っていません。このことは、コミュニケーションを取る際の前提として、知っておいたほうがいいでしょう。