こつこつ型の子のモチベーションを上げるには、その子なりに少しでも考えた痕跡があったら、正解できなかったとしても「いい線いっているよ」「ここまでは合っているじゃん!」と認めてあげることです。心理的なハードルを下げて、「もう一度挑戦してみようかな」と思ってもらうことがポイントになります。

こつこつ型のまとめ
【特徴】
・言われたことを真面目に実行できる
・失敗を怖がるので、挑戦が苦手

【やってみてほしいこと】
・「間違えていいんだよ」と伝えて、失敗への恐怖心を取りのぞく
・問題を考えた痕跡を見つけて褒める

「反復」「繰り返し」が苦手
“ひらめき型”の特徴

 ひらめき型は、考えることが好きで、自分なりの答えを見つけたいタイプです。新しい挑戦を楽しみながら、どんどん学びを進めていくでしょう。

 しかし、逆にいうと「反復」や「繰り返し」が苦手。
 
 考える力はあるけれど、必要な練習をしていないから成績に結びつかなかったり、見直しをしないでケアレスミスをしてしまったりします。

 そして、ひらめき型の興味関心は勉強だけにとどまりません。

 SAPIXにも、ひらめき型で箱根駅伝に夢中になったり、ゲームでかなりの腕前になっていたりする子がいます。こうした子を無理に勉強だけに集中させようとすると、その子のよさが消えてしまう場合があるので注意が必要です。

 ひらめき型は勉強かそうでないかに関係なく、楽しいことに夢中になってずっと考え続けられる子なんです。

 つまり、勉強を楽しいと思える環境づくりが、何よりも大切になってきます。

 低学年であれば、ひらめき型の子が好きではない反復練習を“必要な学習”として習慣化できるといいでしょう。たとえば、計算問題や漢字の練習などは最低限この時間に「やるのがあたりまえ」とルーティン化します。歯みがきや就寝時間の習慣化と同じ要領です。

 このタイプの子は自分が納得しないと動かない傾向があるので、中・高学年になると地道に勉強することへの抵抗感が生じるケースも少なくありません。