DeepSeekショックで日米の株式市場に大波乱が起きています。半導体銘柄が急落し半導体大手のエヌビディア株は17%も下落しました。AI株が牽引している米国株はこれからどうなるのでしょうか?投資ビギナー向けに今後の展望を解説します。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
DeepSeekショックで大波乱!
米国株はこれからどうなる?
1月27日月曜日の株式市場はDeepSeekショックによる大波乱で始まりました。日本市場でまず半導体関連銘柄が下落して、その夜に遅れて始まったアメリカ市場では半導体大手のエヌビディア株が17%下落しました。
パニック売りの要素も大きかったと見られ、翌日の株式市場では株価は半分くらい戻していますが、これからどうなるのでしょうか?
この記事では新NISAを始めたばかりでかつ、オルカンやS&P500のように米国株の比率が多い投信で財産を運用している読者に向けて「アメリカ株はこれからどうなっちゃうのか?」について解説したいと思います。
DeepSeekが結構広範囲の株式市場に影響しそうだという話ですので、辛抱して聞いていただけると嬉しいです。
さて、初級者の方の多くはまだ「金融ショック」を一度も経験したことがないという方が大半ではないでしょうか。
投資経験の長い人は過去に起きた2020年のコロナショック、2008年のリーマンショック、2000年のITバブル崩壊ショックなどの経験がありますが、初めてのショックだとこれからなにが起きるのか不安なはずです。
金融ショックはひとことで言うと、それまで信じていた前提が崩れることで株価が崩れる現象です。コロナショックではそれまで当然だった「毎日みんなが外出する」という前提が崩れました。リーマンショックでは「金融機関は安全だ」という神話が崩れます。それまでの株価はそれまでの前提を基準に形成された株価だったので、前提が崩れると株価も崩れてしまうのです。
今回の騒動ではなんとか株価は持ちこたえているものの、投資家の間では大きな疑問が湧いています。
「AIはひょっとするともっと少ない投資で誰でも開発できるようになるんじゃないのか?」という疑問です。