そんなことをするなら、「お前なんかどうでもいい」とはっきり言っているのと同じだ。もちろん、どうでもいいわけはないし、子供にもそれをわかってもらう必要がある。
わが子を(パートナーを除いた)誰よりも愛しているのなら、誰よりも敬意を払うべきだ。そうすれば、子供も他の人に敬意を払うようになる。
ほめ言葉はモチベーション
用法と用量を守って使おう
<幸せな人の子育てのルール>
ほめ言葉を賢く使う
すばらしい!あなたは子育てのルールの2つめまでたどり着いた!あと少しで「子育てのルールを完全に習得した親」になれる。
これを読んで、あなたが勇気づけられたことを願っている(人をほめるのは勇気づけるためだからだ)。子育てのルールを実践する親であれば、ほめ言葉は子供のやる気を引き出すモチベーションのひとつになることを知っている。誕生日には必ずプレゼントをあげるように、わが子が何かを達成したら、必ずほめ言葉を贈ろう。
とはいえ、そう単純な話ではない。ほめ言葉を使えない親はたくさんいる。ほめ言葉は用法と用量を守って正しく使おう。「いいものはいくらあっても多すぎることはない」という表現もあるが、ほめ言葉にそれは当てはまらない。出し惜しみしろというわけではないが、子供が実際にしたことにふさわしい量にすることは大切だ。ほめすぎると、かえって価値が下がってしまう。たいしたことをしていないのに、「最高!天才だ!」などとほめちぎっているなら、本当にすごいことをしたときは何と言ってほめればいいのだろう?
それに、ちょっとしたことをするたびに大げさにほめられていたら、子供は失敗して親をがっかりさせるのを恐れるようになる。子供にそんなプレッシャーは必要ない。
行儀がいいのは当たり前だと考え、子供をほめない親はたくさんいる。しかし子供は、行儀よくしていたときはほめてもらいたいものだ。「おばさんの前で鼻をほじらなくて、いい子だね」「すごく疲れていただろうに文句を言わなかった。えらいね」という言葉を求めている。ほめてもらえるからこそ、これからも行儀よくしていようと思えるのだ。
子供が何かを達成したら、お礼を言うという方法も有効だ。ほめ言葉を浴びせることなく子供のいい行いを認めることができる。「バスタオルをきちんとかけておいてくれてありがとう」「帰ってきてキッチンが片づいていると本当に気持ちがいい。どうもありがとう」お礼を言うのは、子供にいい行いを根づかせるすばらしい方法だ。
ほめ言葉についてもうひとつ伝えておきたいことがある。次のふたつのうち、子供にはどちらがより響くか考えてほしい。